「将来こんなことやりたいんです!」と相談しに来る子には「じゃあその為に昨日はなにをしたのか、今日この後なにをするのかを教えて」と聞くよ。意地悪とかじゃなくて、結局のところ日々の積み重ねでしか世界は変えられないんだよね。行動無き夢はただの妄想でしかない。

< 家入一真 >

良いものと引き換えにお金を払う。それはとても人間的で素敵な行為だと思う。美味しいご飯を作ってくれた人には、満足させてくれた分だけしっかりとお金を払いたい。しかも、直接にだ。

それは「ご飯」だけでなく「物」でも同じである。欲しいCDがあったら、私はなるべく安価な中古ではなく、新品を定価で買う。当たり前だが、中古品を買ったのでは作った当人にお金がいかない。昔のレコードや今はもう売ってないヴィンテージなら仕方ないが、昔の物でも新品としてちゃんと流通している商品に対しては、私は同じ「ものづくり」をする立場として、なるべく作った本人にお金がいくように定価で買いたい。なぜなら、その行為は作った人が金銭的に潤うのと同時に、「売れた個数」という数字によって作り手への賛辞がメッセージとして伝わるからだ。

< 星野源 / そして生活はつづく >

「ぼくは、時が、いつのまにかゆるやかに流れていたように思っていた。それまで、自分の時の流れは、水とは違い上に向いていたように思っていたが、どうやら錯覚であるらしいと、今、感じていた。人がいつかは必ず、死に辿り着くという当たり前のことを思い出して溜息をついた。時間を上に押し上げて流していると思うのは、エネルギーという名の傲慢さではないのか。ぼくたちは、本当は、ただ流れて行っているだけではないのか。そう思うと、錯覚ばかりが交錯しているのが人間の一生のように思えて来る。将来のため、と大人たちは言う。しかし、将来とは確実に握り締められる宝であり得るのか。手にしたら消えて行く煙のようなものではないのか」

< 山田詠美 / ぼくは勉強が出来ない >

「ぼくは、人に好かれようと姑息に努力する人を見ると困っちゃうたちなんだ。ぼくの好きな人には、そういうとこがない。ぼくは、女の人の付ける香水が好きだ。香水よりも、石鹸の香りの好きな男の方が多いから、そういう香りを漂わせようと目論む女より、自分の好みの強い香水を付けてる女の人の方が好きなんだ。これは、たとえ話だけど」

< 山田詠美 / ぼくは勉強が出来ない >

「世の中の仕組は、心身共に健康な人間にとても都合よく出来てる、健康な人間ばかりだと、社会は滑らかに動いて行くだろう。便利なことだ。でも、決して、そうならないんだな。世の中には生活するためだけになら、必要ないものが沢山あるだろう。いわゆる芸術というジャンルもそのひとつだな。無駄なことだよ、でも、その無駄がなかったら、どれ程つまらないことだろう。そしてね、その無駄は、なんと不健全な精神から生まれることが多いのである」

< 山田詠美 / ぼくは勉強が出来ない >

何故、人間は、悩むのだろう。いつか役立つからだろうか。だとしたら、役立てるということを学んで行かなくてはならない。しかし、後に役立つ程の悩みなんて、あるのだろうか

< 山田詠美 / ぼくは勉強が出来ない >